ぼくは総合診療科の勉強会にちょくちょく参加させていただいてるのだが、今回は若林秀隆先生の講演を聞きました。リハビリについてなんも知らないし、リハビリ医の進路も考えていたのでとても面白い話が聞けました。アンチエイジング的にもいいじゃないですかね?これを読む前に一年間セックスレスな人は障害者だ。原因はどこに? をよんでくれると、身の回りの生活に不自由するってことがよくわかると思います。
今のリハビリは足りない事だらけ
リハビリと聞くと、運動をして日常生活に支障のないようになりましょうってイメージがある。しかし、その運動の為にはエネルギーが必要なんだけど、低栄養状態のままリハビリをしてしまうとエネルギー不足により逆に飢餓状態になってしまう。
⒈発症前の低栄養
⒉急性期での栄養悪化
⒊リハビリ中の不適切な栄養管理
の3点によりリハビリをやっても意味のない状態になってしまう。リハビリ⇄栄養管理の双方向から機能、活動、参加、QOLを最大限高めていくように考えていかなければならない。
このような弱っている状態をフレイルという。2017年から国試にもでる今アツイ内容です。フレイルとは加齢により身体機能を支持する恒常性維持機構が低下して脆弱性が高い状態のこと。身の回りのことはできるので、要介護3〜5レベルではないです。
健康→フレイル→障害
ってイメージ。フレイルの中核要因として、サルコペニア、低栄養、多剤内服が挙げられる。次のうち3つ以上あると、もうあなたはフレイルです。1つ以上でもプレフレイルなので、結構いると思います。
・体重減少
・疲れやすい
・身体活動量の低下
・歩行速度の低下
・筋力低下
意外とフレイルの発端になりやすいのが社会的なもので、外出が少なかったり、家族以外の人と話さないとかで起こる。
サルコペニアって知ってますか?
リハビリについて少しずつ知識がついてきたって思ってたら、また知らない言葉が泣
サルコ=筋肉、ペニア=減少ってこと。つまり、加齢や活動、栄養、疾患による筋肉量や筋力、身体機能の低下をいいます。世間でもまたまだ認知されてないと思います。去年の10月に国際的に決まったばかりで、まだ日本では保険病名として入ってません。サルコペニアになると、
四肢体幹筋❌→寝たきり
嚥下関連筋❌→嚥下障害
呼吸筋❌→呼吸障害
になるので、脳卒中や認知症と症状が同じなので、高齢者社会になる日本ではめっちゃ重要な疾患になってくること間違いなし。高齢者医療に携わる全ての医療職が知っておきたいですね。そして、医療職ではない人もサルコペニアになってしまうと活動が相当活動が落ちてしまうので簡単な診断があるのでやってみて下さい。
①指わっか試験
写真のように指でふくらはぎの1番太いところにわっかを作ってみて下さい。指が重なってしまうと足が細いってことなので、筋肉量が落ちてます。
②椅子に座って片足立ちしてから3秒片足立ちする。
③横断歩道を渡りきれない
1つでも当てはまったら危ないかも。一年後とかに今の自分を維持できていないです。でも、ちゃんと自分でリハビリと栄養管理をしたら大丈夫です。原因とその対応をちゃんとやってみてください。
加齢→筋トレとアミノ酸
活動→動く、口から食べる
栄養→適切な栄養管理
疾患→治療、栄養、運動
栄養についてのワンポイントアドバイス!
昔よりご飯を食べるなんて楽そうなのに、栄養不足になりがちな世の中です。
次にあげる食材10コのうち7個以上を毎日食べましょう。合言葉は『さあ賑やかにいただく』です。
さ 魚介類🐟
あ 油脂
に 肉🍖
ぎ 牛乳🥛
や 野菜🥦
か 海藻
い 芋類🍠🥔
た 卵🥚
だ 大豆
く 果物🍇
ちなみに一人暮らしのぼくだと平均5はいかないかも。
まとめ
病院でもまだ出来てないところも多いそうです。エネルギー必要量を計算で求めることができるのですが、リハビリもやるとなると、最低量じゃ足りないって子供でもわかります。大学でもリハビリについて教わる機会がなく、知識がない状態のまま研修医になってしまうのでは現状を変えられない。良い機会だったので、即アウトプットしました。
若林先生著者のオススメ本です。詳しく勉強したいかたはこちらで。
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