僕の中では、2017年の酒ともいっていいコカレロですが、コカインとも同じ原料であるわけですよ。ってなわけで、最近クスリのお話に興味深々です。
今回はコカレロの原料コカにも繋がる一冊であろう、『ハッパノミクス』を読んだので、違法ギリギリなんじゃないかなって話です。ハッパ=麻薬の経済学のお話です。たしかに製品を設計、製造、輸送し、市場に流通させ、世界中の消費者へと販売するって考えたら企業のビジネスと何ら変わりがない。
ハッパノミクス読んだ感想です。
経済学って勉強すればめっちゃ金持ちになれんじゃないかってのが素直な感想です。本書は経済学的な視点を学べるだけでなく、違法ギリギリなお話がたくさんあります。あまり書きすぎるとネタバレなので少しだけ感想を。人口わずか470万人のニュージーランドが脱法ドラッグの先進国って話とか、薬物検査を切り抜けるための合成尿まで売ってるみたいな、聞けば誰かに話したくなるようなやばい話がたくさんあるので、冬休みにでも読んでみてください。
ハッパノミクスってこんな話です。
『エコノミスト』誌を書いてる著者は、麻薬関連の取材をするうちに、麻薬ビジネスのあり方が企業のビジネスと酷似していることに気づく。著者は命がけの危険な取材で得た成果を最新の学説と結びつけ、本書で麻薬ビジネスを経済学的に分析している。そこから見えてくるのは、これまで各国で行われてきた麻薬対策の誤ったアプローチだ。実際、麻薬ビジネスの規模はグローバル級で、麻薬ビジネス全体の年間売上高は約3000億ドルで国レベルの話だと世界で40位以内に入る経済規模だという。
この他にも人材の管理、政府の規制への対応、信頼できる供給業者の獲得、競合組織への対処など、麻薬カルテルのボスたちの悩みは企業経営者が日々頭を悩ませていることとまるで同じである。
コカの供給を断つための間違いだらけのアプローチ
麻薬問題といえば密売組織側の取締りだ。メキシコ国境付近で麻薬カルテル同士の抗争が起きると検問所を封鎖しろと声があがる。だが著者はそうしたアプローチにはほとんど効果がないそうだ。
コカインの原料となるコカの葉の供給を断つために、長年にわたって軽飛行機によって除草剤を散布してきた。しかし数十年間にわたる巨額の投資にもかかわらず、コカインの価格にはまったく影響がなかったのである。
なんで、カルテルが価格を維持できているのかは、コカの栽培農家にコストの増大分を吸収させているからだという。サプライ・チェーンの活用という点で、コロンビアの麻薬カルテルはウォルマートの天才的な手法を密かに学んだかのようだ。
さらに言えば、コカの葉のコストが低すぎて、コカインの末端価格にほとんど影響を及ぼさないという点も見逃してはいけないポイントだ。たとえ栽培コストが倍になったとしても、悲しいことに最終価格は1%も上昇しない。アメリカのランド研究所によれば、国内でコカインの価格がもっとも急上昇するのは、中間ディーラーから売人にコカインが渡るときで、価格はキログラムあたり1万9500ドルからなんと7万8000ドルにまで跳ね上がるという。
つまりコカ畑をいくら潰しても、貧しい農民がますます苦しむばかりで、組織はすぐに別の調達先を見つけてしまうのだ。中米諸国は、麻薬ビジネスの拠点となっている。人件費が安く、政府の規制も甘いこれらの国々にメキシコのカルテルが生産拠点を移転させているのだ。事業活動を国外に移転するオフショアリングを麻薬業界もとっくに実践しているのである。
麻薬産業廃退の鍵は、違法じゃないコカレロ
これは言い過ぎかもしれないけど、要はそういうことだろう。
合法的にヤバいものを売ればいいってこと。
人ってヤバいものやブランドものが手軽に変えたりすると飛びつく。コカ農家に手を出すのではなく、買い手に手を出してしまおうってコンセプトだね。
麻薬を合法的にしてしまえばいいのだ。合法化といっても、もちろん麻薬を自由にしていいということではない。近年、麻薬は安全ではなく危険だからこそ、きちんと法律で規制したほうが効果的にコントロールできるという主張が、麻薬合法化の根拠として唱えられているという。
麻薬成分抜きとったらコカレロ作りに回しちゃう🤪もしかしたら麻薬成分少しは入ってるかもしれないね。
密入国ビジネスを無くすのに有効なのは、供給面を担うコヨーテを取り締まることではなく、密入国の需要そのものをなくしてしまうことだ。ビザの発給条件を緩和するなどすぐ出来る施策もあるが、著者によれば、経済学が示す解決策は、国境を封鎖することではなく、逆に開放することだという。そうすることでひとつひとつの検問所の価値が下がり、検問所をどちらが支配するかをめぐってカルテル同士が争うような悲劇は減るだろう。アメリカのコロラド州ではすでにその実験がはじまっていて、デンバーの合法大麻企業では、密造業者が太刀打ちできないような大規模な設備で、安全性や純度、成分などがきちんと検査され、子どもが開封できないような容器に詰められた麻薬が、21歳以上の人々に限定された量だけ販売されている。この結果、コロラド州では年間7億ドルを上回る売り上げが組織犯罪グループから合法企業へと移転したことになるという。
合法的に麻薬とか楽しみです。
大麻ビジネスとかワンチャンしかないでしょ。日本で大麻解禁を見越して、今からがんばって合法的な大麻栽培に頑張って参入しておくのもありだな。
医学生のみなさん目付けときませんか?https://t.co/AgDCi45Lod
— なかじ🐨@はてな (@nakajikoara) 2018年6月23日
アメリカ🇺🇸が大麻産業がっつりやってることを考えると、アメリカは日本に大麻売りたいでしょうね。
だとしたら合法化する日も近いでしょう。— なかじ🐨@はてな (@nakajikoara) 2018年6月23日
大麻解禁の流れを知らない方向け。カナダで合法化。
アメリカでも合法化する州が増えてきています。
「大麻=絶対ダメ」というのは古い常識。
アメリカが世界中に自国の大麻売り込むために動き出す……みたいなストーリーもありそうですね。もうあるんかな?
上の記事でも書いたようにクスリ関連の経済学って結構面白い。現在の日本の長者番付の上位者にもクスリ屋さんがいることからも目の付け所次第ではとてもデカいビジネスになる。
大麻合法化に関する論文
ジョンズホプキンス大学の齋藤淳先生によると、
世界的に大麻を合法化したり医療用として用いている国が増加傾向にある。日本でもマニフェストとして出てくるくらいにはある。
疫学的にも
- アルコール🍻やタバコ🚬よりも依存性が低い
- 薬物流通の管理をしやすい
- 税収が増える
などの理由が考えられる。
現在世界のおよそ3パーセントくらいの人が使用経験があり、オランダのように全面的に合法化されている国はまだ少ない。アメリカでも一部の州で合法であるが、禁止薬物である州もある。
しかし、NIDAの報告によると、アメリカの高校生はタバコの使用が減少傾向にあるのに大麻使用は増加傾向でありむしろタバコを上回る。脳発達には影響があるとか。
医療大麻の可能性
吐き気の改善や緑内障の治療など、医療大麻は長年にわたり使用されてきたが、医療業界にその医学的価値を納得させるような研究はあまり存在しない。長期使用による中毒や認知機能障害、不安神経症やうつ病、肺がんなどに対する懸念が、米国立衛生研究所(NIH)のウェブサイトに掲載された2014年の論文で挙げられている。
医療用大麻の元来の目的は、大麻のもつ食欲増進作用を末期のがん患者、エイズ患者などの治療に用いることであった。
現在も第一相試験を続けている最中です。大麻の有用性を調べる研究は重要です。
日本においても合法化の流れはいずれ来るでしょう。
医学部卒業したらお医者さんやるだけではない時代なので、儲けたいと考えている人は今から医療大麻について勉強してはいかがでしょう?
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